魔女の一撃
その余りの痛さから、ヨーロッパではぎっくり腰のことをそう呼ぶらしい。
順調だった育休15日目、長男を抱きかかえ、右に腰を切った瞬間に「ビキッ」という音が聞こえた。
初めての経験で、直後は激しい痛みも、なかったが、直感的に「遂に来たか」と、覚悟した。
時間とともにじわじわと痛みが押し寄せる。
昼食を食べ終わる頃には歩けなくなっていた。
これが全ての始まりだった。
ぎっくり腰をどう治すかは、このブログの趣旨ではないので省略するが、簡単にいうと「腰の捻挫」なので、冷やして炎症を抑え、痛みが引くのを待つのが基本となる。
まず3日間は完全に身動きが取れなかった。
何をやっても痛い。呼吸すらも痛い。
立つ、座るの動作に最低30秒はかかる。
4日目からは徐々に痛みが和らいできたが、普通に歩けるようになるのに十日かかった。
その間、座ってできること以外は妻に任せるしかなくなった。
妻は二児の育児と家事に加えて、アラフォーのおっさんの介護までしなければならなくなった。
一体何のための育休なのだろうか。
順調だった育休は、早くも暗礁に乗り上げてしまった。
そしてこの物理的に動けない時期が、「スマホ依存」という負の連鎖を生んでしまうことに…。