こんにちは。2児のアラフォーパパ「たろはな」です。
皆さんにとっての「テレビヒーロー」は誰ですか?
私は年代的に、幼少期はアンパンマン、少し大きくなってからはドラゴンボールの悟空、マスクマン、仮面ライダーV3、昭和ウルトラマンシリーズあたりでした。
あと、戦いが強いわけではないですが、ドラえもんは夢と希望を与えてくれる、永遠のヒーローでした。
現在うちの三歳の長男のヒーローは、ダントツでウルトラマンです。
最近始まったウルトラマンデッカーはもちろん見ていますが、それ以外だとなぜか昭和シリーズが好きで、初代ウルトラマンからタロウあたりをよく見ています。
男性陣は経験がある方が多いと思いますが、作品にのめり込むと、自然と必殺技のまねをし始めるんですよね。
かめはめ波、スペシウム光線、アバンストラッシュのBIG3は、アラフォー男性陣は皆さん、一度は放った経験があるのではないでしょうか。
その姿は傍から見ると微笑ましいのですが、親の立場からは少し事情が異なります。
少し前まで、大変困っていたのが、「無差別スペシウム」です。
親、道行く人、幼稚園の先生、友達など、すれ違う人誰かれ構わず、腕を十字に組み、大声で「ビビビビビ!」とスペシウムを撃ちまくるのです。
彼の中では「ウルトラマンごっこ」という、コミュニケーションの一貫なので、悪意がないのがまた困ったもの。親や先生はとっさにバルタン星人の真似をするなどして、対応できますが、友達はたまったものではありません。
朝一番、挨拶代わりにスペシウムを撃たれ、強制的に悪役にされるのです。よほど気持ちの余裕があるか、コミュ力の高いお子さんでない限り、対応に困るのではないでしょうか。
親としては本当に困っていました。
しかし、長男が通っている幼稚園は、先生方が非常に上手に長男と接してくれました。「たろくん(長男)おもしろーい」と、彼の奇行を笑いに変え、先生自身が相手になることで、友達もよくわからないまま笑顔になり、長男の気持ちも満たされる、素晴らしい対応をしてくれました。
その結果、3分を大幅に超え、満足いくまでウルトラマンタイムを堪能することができるので、長男は幼稚園が大好きです。
もちろん、親としてその「無差別スペシウム」を何とかしようとしなかったわけではありません。
あの手この手で話をして、とにかく「いきなり撃ってはならぬ」と言い続けました。
彼も頭では分かっているのですが、どうしても頭より先に体が反応してしまうようです。
その彼に最近変化が現れました。
憧れの対象が、光線技ではなく、戦闘中のアクロバットに変わったのです。
昭和ウルトラマンですと、エース、タロウあたりが、相手の攻撃を受けるときに、側転やバク宙でかっこよく避けます。イメージは下の動画の1:43あたりです。
その姿に密かに憧れていた彼は、ある日突然、部屋の中で側転を始めました。
しかも結構うまい。
試しにアドバイスしてみました。
「もう少し手を真っ直ぐついて、足を高くあげるとかっこいいよ」
すると彼は、「足を高く!」と叫びながら、よりダイナミックな側転を連発。
そこからはもうノンストップ。
頭より先に体が反応して、道路だろうが公園だろうが、見事な側転を連発。
ついには幼稚園にて、側転しながら入室。(妻情報)
いや、それはさすがにまずいだろう…。親でさえそう思ったのに、先生やお友達は
「たろくんかっこい~!」と褒めてくれたそうな…。
ほんともう、幼稚園の環境には感謝しかないです。
おかげで長男の自己肯定感は満たされ、側転は日々進化を続けています。
もちろん、親としては人様に迷惑になる場所では「ここではだめ」と、何度も話はしていますが、無差別スペシウムに比べたらまだ良い方かと…。
しかし何がどう転ぶか分からないものです。手当たり次第に「ビビビビ!」と暴れ回っていたのが、いつのまにか側転となり、なぜか周りに褒められている。
彼がヒーローから学んだもの、それは「好きなことは、周りにどう思われようとも行動に移す」という度胸なのではないでしょうか。
彼方にそれを眺めている親はしみじみと思いました。
「ありがとう、ウルトラマン。そして、先生方。」